建築家・飯沼竹一のブログです。暮らしや住まい、家や建築、街などを通して見聞きしたこと、日々感じたこと、考えたことなどを気儘に手記にしています。四方山話も含めて呑気に続けて行こうと思います。 ご意見ご感想などお願いします。
床板の再利用
匝瑳の家

「匝瑳の家」では8畳の和室と床の間があります。
原設計では、とりあえず床框無しの赤松練り付け材を指定していました。
ただ無垢材にこだわる建築主と大工棟梁が、他の材料を探していました。

そこで、材木を支給している工務店社長から提案あり…
数年前に隣町で古民家を解体した時の床板を保管してるいるから、それを使うといい。
ケヤキの24mmの一枚板だけど無料で提供すると。
建築主と私は即決。大工棟梁はまた面倒な仕事が増えたと言いつつも嫌な顔ではない…(笑

実物が作業小屋に運ばれてきて見に行くと、傷や汚れがあるものの重厚な材料に驚きました。
ただ床框が黒檀で雰囲気が重すぎるので、この床框は使わなことにしました。

この後、表面を薄く削り、磨いてもらうと、もっと驚きが。
ケヤキではなく、トチ(栃)のようである。(サクラではなさそうです)
長年月使われてきて、表面が重みのある色になっていたようで、元の地の色が出てきてケヤキじゃなことに気がつきました。

トチだとして、幅が170cm奥行き80cmだから、どれだけの大木だったのだろうか!
裏面を見ると、手引きの鋸跡が年代ものを証明しています。

このトチの床板に新たに用意したケヤキの框を組み合せて納めることになりました。
このような縁でこの「匝瑳の家」で生まれ変わることになり、とっても嬉しく思います。
そして出来上がりが楽しみです。

匝瑳の家

匝瑳の家

匝瑳の家


by takezo! http://www.atelier24.jp
千葉、東京で住宅設計を行う建築設計事務所




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杉板にベンガラ塗装
匝瑳の家

匝瑳の家では外壁に杉板を張ります。
この杉板には耐久性と色合いを求めて建築主の希望で黒のベンガラを塗ります。

この写真は今年の9月ころのもので、実際の現場では外壁の板張りは完了しています。
この家ではかなりレアな仕様、施工を行うので、逐一ご紹介したところですが、なかなか記事をUPできず残念です。
現場はかなり工期が遅れていて、来年2月ころの竣工になると思います。

さてこのベンガラ塗装は酸化第二鉄を主成分とした自然顔料です。
通常は柿渋で溶いて、木材の塗装などに使用します。
刷毛で塗ってウエスでふき取ります。
乾燥後に塗膜を強くし、腐食を防ぐために、今回は荏胡麻の種からとった荏油を塗りました。
耐光性が強く、時間が経っても変色しにくいので、外壁の塗装に適しているとされていますが、アトリエ24でも扱うのは初めてです。

建築主がDIYで塗って、塗った杉板から大工が張る予定でしたが、塗る数量が多く、半分で断念。その後塗装屋さんに代わってもらいました。みなさん忙しい中での施主施工はやっぱり難しいです(苦笑

幅13cmの杉板が一枚一枚づつ張られていきます。
手間暇掛かった昔ながらの仕様はやはり強い存在感があります。
落ち着いてとっても良い雰囲気にできました。


匝瑳の家



匝瑳の家


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匝瑳の家の模型
匝瑳の家が着工して約半月です。
現在地盤改良が終わり、基礎工事の段階です。
来週には配筋検査を行い、次の週にはコンクリート打設の予定です。

模型を公開します。
屋根はいぶし瓦葺き、外壁は杉板に黒ベンガラ塗装を施します。
大きな屋根と黒板の組み合わせが楽しみです。

匝瑳の家

匝瑳の家


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構造材の継ぎ手加工
「匝瑳の家」では、木の構造材は大工さんが手作業で加工します。

いわゆる工場機械加工をプレカット製品といいます。
職人の技量の差による不具合を少なくし、効率的に、早く、大量に加工できます。
アトリエ24のこれまで木造建築でも9割はこのプレカットです。
機械加工できない継ぎ手、仕口は腕の良い大工さんが現場で加工しました。
「谷津の家」や「おゆみ野の家」などはこのスタイルです。
http://atelier24blog.blog91.fc2.com/blog-date-20090420.html

この家は、クライアントのこだわりが強く、地場の杉、桧を選び、大工に加工してもらいます。
昔ながらの「墨付け手刻み」です。
大工の棟梁はクライアントの古くからの知人で、腕の良い大工だと聞いていました。

匝瑳の家

匝瑳の家

この日は、クライアントと一緒に、この棟梁の作業場に打合せを兼ねてお邪魔しました。

作業は土台の加工が終わり、先に部材発注した小屋梁の刻みをしていました。
子どものころ見た、鉋(かんな)掛けはさすがにありません。
それでも、プレカットの味気ない仕口と比べてやはり重さが感じられました。

このあと、丸太から製材した2階の床梁、柱が人工乾燥の工程を経て、この作業場に搬入されます。
その構造材の加工が済むと、現場に持込み、建て方です。




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「匝瑳の家」 地鎮祭
一昨日に、匝瑳の家の地鎮祭がありました。
梅雨空の下、有り難いことに降られずに無事済ませることができました。

この家づくりはちょうど一年前に相談を受けたプロジェクトです。
家族のライフスタイルを大切に考え、プラン確定に時間を掛け、材料・工法にこだわり、ようやく着工できました。

このプロジェクトの工事はクライアントの強い想いから施主自営です。いわゆる分離発注方式(オープンシステム)なので、まだまだ時間が掛かることと予想しています。
事務所としても初めての試みなので、上手く現場が回らにことも多々あると考えられます。それだけにクライアントはじめ多くの施工者や職人さんたちと協働で工事を進めることになります。

先ずは工事の安全と無事に完成することを、クライアント家族、職人さんたちと一緒に祈願しました。


匝瑳の家

祭壇には、九十九里ならではの品があがりました。
地元の米、野菜、飯岡メロン、御神酒(梅一輪)。
一般的な真鯛に代わり、九十九里で釣れた金目鯛。なぜか二尾。この地方では二尾が一般的だとか。
真ん中のアスパラはこの庭先で朝採れたものです。
パイナップルは材木を供給してくれる工務店社長の自家製ハウス栽培品。絶品でした!

ところ変わるれば、やはりしきたりや風習が違うもので、それを知るのも楽しみの一つです。
それにしても金目鯛も食べたかったな…(笑)




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原木の競り市
千葉県木材市場に行ってきました。
地場の山武杉を使いたいという建築主に誘われて、「山武杉けやき材祭り」という一般の人も見学できるイベントです

http://www4.ocn.ne.jp/~w-chiba/gallary/sanbusugi/kayakimaturi.html

匝瑳の家

「匝瑳の家」のこの建築主は山武杉を使いたい。そして集成材はできるだけ使いたくないとのこだわりがあります。
ただ、今回のこの家の設計では、集成材を使わないと、梁せい(梁の高さ)が360、390mmのものが2本ずつ必要になります。
このような大きな材は、なかなか製材(加工、乾燥)として流通していません。
そこで、知人の競り参加資格のある工務店社長に依頼して、原木を購入することにしたのです。
だいたい直径60cm×3mものを2本競り落としてもらいました。

落札金額は思っていた以上に安い。
このくらいのサイズだと、立米2万円前後です。1本あたり
概ね¥15,000くらいになります。


林業が寂れていくはずですね。
このサイズだって樹齢50年以上です。
何十年も掛けて育てて、切り出して、運搬してこの値段では採算合わないのが容易に分かります。


この競り落とした原木は、この工務店で製材にしてもらい、材木製材所に運んで人口乾燥させて、建て方に使う予定です。
条件が揃えばこのような購入方法もできるのです。
一般的ではないですが。


千葉では明日も雪の予報があり、とっても寒かったです!
もうしばらくは厳寒が続きそうです。皆さまどうぞご自愛ください。

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重要事項説明
匝瑳の家

縁がありまして、千葉県の東方(東総と言います)に位置する匝瑳市で、新たに住宅の設計をすることになりました。
昨日は、建築主のご実家にうかがい、設計監理契約の前の重要事項説明をさせていただきました。
計画地は九十九里浜に近い田園地帯にあります。
気候風土に適した、風の通りが気持ちの良い家、また家族が楽しい家を提案したいと考えています。




注)重要事項説明
建築士法24条の7の基づき、建築士事務所の開設者は、設計又は工事監理契約が締結される場合には、その契約締結前にあらかじめ、建築主に対し管理建築士または所属建築士による重要事項説明を行うことが義務付けられました。
重要事項説明を行う建築士は、建築主に対して、建築士免許証等を提示しなければなりません。
重要事項説明は、建築主に書面を交付して行う必要があります。

その他、設計又は工事監理の種類および内容/設計又は工事監理の実施の期間および方法 契約の年月日契約の相手方の氏名又は名称ども加えて説明を要します。

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