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建築家・飯沼竹一のブログです。暮らしや住まい、家や建築、街などを通して見聞きしたこと、日々感じたこと、考えたことなどを気儘に手記にしています。四方山話も含めて呑気に続けて行こうと思います。 ご意見ご感想などお願いします。
新しい集住のかたち
先だって猛暑だった30日に、建築家・連健夫さん設計の荻窪レジデンスの見学会に参加してきました。
連さんの提唱する『参加のデザイン、まちづくり』と言うテーマに沿った新しい賃貸集合住宅で。独特な発想とプロセスがとても興味深いです。

建物は鉄筋コンクリート造三階建、全14戸の共同住宅です。
用途地域の関係もあり、高さを低く抑えて周囲に調和することに配慮されています。
ワンルームタイプの賃貸部分と、入居者も使える地域に開いたアトリエやラウンジ、集会室などからなるコミュニティスペースがあります。
 荻窪レジデンス
低く抑えられたファサード。飛び出たコンクリートの箱とと木の格子が目を引く。とても暑い日であったが濃い緑も目の保養になった。


この集合住宅の大きな魅力は一階にある会員制スペース「百人力サロン」。 
散歩や買い物の行き帰りに立ち寄って、読書や調べものをしてもよいし、医療、介護、生活の困りごとのご相談をできたり、気の合ったグループでお茶会や食事会 したり…。住人もメンバーになり地域の方々の誰もが利用可能な、自分らしさを実現させる第三(?)の居場所として計画されています。
荻窪レジデンス
共用のメインスペースのラウンジで、このプロジェクト成り立ち、利用などを説明するオーナーの瑠璃川さん

荻窪レジデンス
エントランス脇に設けられた、書ける壁。手書きのスケジュール表が空間を柔らかくする。


荻窪レジデンス
1階の貸室。庭に繋がっていて気持ちがいい。エアコンがついていなかったが暑くはなかった。

荻窪レジデンス
2階、3階の共用のプライベートラウンジ。トップライトには雨水利用の散水があり断熱効果を高めている。水の流れる音、光の移ろいがとてもいい感じ。

荻窪レジデンス
3階の共用の浴室。見晴らしがよく、さぞかし気持ちいいだろうと思った。共用の浴室は隣にもう一つ設置されている。

この新しい集住の取組みにこれからの地域コミュニティーの可能性を感じました。
施設オーナーはじめ、連さん、一緒にプロジェクトに係わりここまでつくってこられた皆さんの想い、行動力に敬意を表します。もっとこの施設のクオリティー、集住の楽しさが伝わることを祈ってます。


荻窪家族レジデンス概要
所在地:東京都杉並区荻窪4丁目24-18
交通:JR中央線「荻窪駅」徒歩7分/丸の内線「荻窪駅」徒歩7分
構造:鉄筋コンクリート造3階建
貸室戸数:14戸(ワンルーム)
専有面積:各居室 25.0~25.52m2(ペット可)
賃料(共益費等含む):128,000円〜156,000円/月額
居住者共用スペース:プライベートラウンジ(キッチン付)、ホール&ルーフテラス(2ヶ所)、屋上浴室(2個)、洗濯室(洗濯機3台、屋外洗濯機1台)、屋上ガーデン&ウッドデッキ、EV(4人乗)、階段、廊下等
会員制サロンスペース:パブリックラウンジ(キッチン付)、集会室、アトリエ、ウッドデッキ等

http://www.ogikubokazoku.org/


by takezo! http://www.atelier24.jp
千葉、東京で住宅設計を行う建築設計事務所



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